春の空
ぼくは出会った
きみときみの愛する詩に
ぼくは出会った 澄んだ眼を持つきみに
ぼくは触れた 春の風を耳で 春の光をきみの髪で
初めてきみの唇に触れて春は沸騰し
春の光の渦のなかで ぼくの体は身震いする
きみは月 星 太陽
夜も昼もぼくはその光を映す海
おお いくたびも
春の光はきみの髪できらめくので
髪をなぶる風のなかにさえ
ぼくらは樹のように立ち 朝の空に告げる
愚かな駆け引きと戦いに世界は充ちているから
さ青の空の遠くまでゆくんだ きみと
ぼくは出会った
きみと新しい世界のすがたに